先日、大阪国立国際美術館で行われている「バベルの塔」展へ行ってきました。
ブリューゲルの作品はもちろんのこと、その時代(16世紀ネーデルランド)の
ヒエロニムス・ボスをはじめとする画家たちを時系列でとらえた展示でした。
副音声などなくても、パネルでの説明や流れなどしっかりしていて
とてもわかり易かったです。
じつは妻が宗教画や奇想画といったものが好きで
門外漢の僕は連れられていったようなところがあったのですが
繊細な書き込みや想像力には圧倒的されてしまいました。
これらが16世紀に書かれていたとは信じがたいです。
展示の最後にはもちろんラスボス「バベルの塔」が待ち構えているわけですが、
それと一緒に原画(B2くらいのサイズ)の拡大版も展示されています。
この拡大版を制作するにあたって3DCGを使用したらしいのですが
テクノロジーと古典作品って相性がとてもいいですね。
改めてそう思いました。
3DCG制作風景の動画も一緒にあるのでぜひ見てほしいです。
あとグッズ関連がとてもよかったです。
これは購入した活版印刷のポストカード。
ブリューゲルの作品「Patience(忍耐)」から抜き取られた
鳥のキャラです。かっ、かわいい。。
忍耐、机の前に飾っています。
先日、神戸 iiba galleryで行われた
「濱田英明 写真展 / ONE DAY」へ行ってきました。
彼が犬と飼い主の写真を撮り続けていたものをまとめた写真展。
彼の写真は日常の風景が
独自の視点で被写体に寄り添うように瑞々しく切り取られ、
やさしくあたたかい気持ちで満たされています。
と、書いておきながら、なにか違和感のようなものを感じます。
そんな簡単にいいきれるようなことでもないな、と。
いちばん大事なことを掴みきれていないんだと思うんですが
おそらくそれは言葉には言い表せないようなことなんだと思います。
おそらく濱田くんは、自分の撮りたい写真や構図がしっかりとあって
その大事なものを掴み取る努力をものすごくしているんだと思います。
才能と言ってもいいかもしれない。
そのことが言葉では言い表せないミラクルを生むんだろうな、と
代表作である「ハルとミナ」を見ていると本当にそう思います。
そういった言葉には言い表せないような写真が
僕に「ここではないどこかで僕が見たかもしれない風景」を
思い起こさせます。
犬と飼い主の風景が切り取られた今回の写真展で
僕は愛犬との未来の風景を見ていたのかもしれません。