
先日、兵庫県立美術館で開催された「キース・ヘリング展」に行ってきました。
てっきり大会場で開催されているものと思っていたら、
中会場(というのかな)での開催で、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
ちなみに大会場で開催されていたのは、安彦良和の回顧展でした。
キース・ヘリングが活躍していた80年代は、
メチャクチャに流行っていたのを覚えているのですが、
それゆえにというか身近な存在すぎて、彼の作品を「アート」と
考えたことがなかったし、熱心に追いかけたこともなかったので、
今回の彼の生い立ちから作品を見ることができて
とても興味深かったです。
彼はHIVで31歳で亡くなるまでの約10年程度の間に
アートシーン〜ストリートカルチャーを席巻し続けました。
彼の作品は一見するとポップでポジティブさに満ち溢れていますが、
彼の置かれた厳しい環境や社会的立場が
しっかりとメッセージ性を持って描かれていることもわかります。
会場で作品としっかりと対峙していると、
やはりそれぞれに「重さ」を感じました。
決して「ポップカルチャーのアイコン」というだけでは括れないな、と。
会場の全ての作品を見て思ったことは
「もし今も生きていたらどんな表現をしていただろう」ということでした。
彼は死を覚悟しながら多彩な表現にチャレンジし続けましたが
もっともっとやりたいことやあったに違いありません。
彼の作品には可能性というか「表現の芽」がまだまだあった。
現代でデジタル、造形、映像などでもっと違う表現を見てみたかったです。
追記:
初めて美術館で貸し出しをしている「解説ガイド」を使ってみたのですが
解説を聞きながらだと文章や作品に集中できなくて
結構戸惑いました。僕にはあまり向いてなかったな〜。